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その日はじめて、俺は蚊帳の外と言う言葉を知った。
ナイショナイショ。
通路をスキップするように駆け抜ける。
俺は実家から送ってもらった大好物のチョコクッキーを手に上機嫌だった。
イザークやディアッカも大好きだし、きっとみんなも喜んでくれるだろうと思って
整備後のおやつに食べようと思っていた。
でも、なんだか今日に限ってみんなはどこかおかしかった。
「ニコルー!おやつ食べない?」
「あ、ラスティ。ごめんなさい、僕ちょっと忙しいので遠慮しますね。」
ニコルがファイルを抱えたままそう言って笑うと、足早に通路の反対側に消えていった。
いつもおやつの時間には一緒におやつ食べるのに、おかしい。
…お腹すいてなかったのか…?
変なの。
仕方がない、部屋でアスランとでも食べようかな。
そう思って、クッキーの袋を抱えてパタパタ走り出した。
「ただいまー。ねぇーアスラーン」
「悪い、ラスティ。今手が離せないから後でな。」
「えぇ〜?」
まだ何にも言ってないのに!!
アスランはこっちを見もせず、デスクに向かって何かを一生懸命作ってる。
またラクスへのプレゼントかな。
結構マメなんだよなぁ、アスランも。
ラクスのじゃ、邪魔しちゃ悪いよね。
ちぇ、つまんないなぁ。
「イザークたちのところに行ってくる。」
…返事もない。
なんか……切ない…。
アスランは絶対イノシシ年生まれだと思う。
何かに夢中になると、一気に視野が狭くなっちゃうんだからなぁ。
ぷしゅうっとやる気のない音を立てたドアをくぐって足をディアッカたちの部屋の方に向けた。
「イザー…へぶッ!!」
足早に部屋に入るイザークの後姿を見かけて、慌てて小走りに追いかけて。
声をかけた瞬間に、イザークの部屋のドアがバシッと閉まった。
いってぇー。鼻打ったんだけど!!
鼻が低くなったらどうしてくれんだよ。
俺が声かけたのに気づかなかったわけ?
なんかだんだんムカムカしてきた。
「イザーク!ディアッカ!俺!!ねぇおやつ食べないー?」
「うるさいッ!要らん!」
…… 一蹴。
しかもドアを開けてくれようとさえしない。
変な不安感に襲われて、思わずドアを叩いて言い募る。
だってこんなこと今までなかったから
「ホントに要らないの?チョコクッキーだよ!イザークもディアッカも好きでしょ!?」
「要らんものは要らん!!」
「悪いねーラスティ、ちょっと今やることあってさ。またにしてくれよ。」
なんで?なんでなんで!??
何で今日に限ってみんなそんなに忙しいの?
ニコルもアスランもイザークもディアッカも。
同じ赤なのに、俺はそんなに忙しくなんてない。
どうして?
「…それで俺のトコに来たわけ。」
「……ミゲルも忙しいの?」
「あー…ちょっとな。」
「何がそんなに忙しいの?皆同じ任務で忙しいの?俺はすることなくていいの?」
「お前はいいんだよ。」
ミゲルが笑って俺の頭を撫でる。
構ってやれなくてゴメンな、なんて言うけど、もうそんな言葉は俺の耳には届かない。
「いいよ。邪魔してゴメンね。部屋に帰るね!」
踵を返してミゲルの部屋から出ると、まっすぐ通路を走った。
みんなが何かはぐらかしてる気がして落ち着かない。
俺には話せないことを皆が共有して、俺だけその輪から外されてる。そんな気がして。
大好きなミゲルの側だったのに、居心地が悪かった。
アスランも、ニコルも、イザークもディアッカも、今俺と一緒だと困るんだ。
そう思うと、部屋にも帰れなくて、通路を走りながら唇を噛み締めた。
まっすぐ走って走って、俺は一つのドアの前で立ち止まると思いっきりドアを叩きまくった。
しばらくして、ドアがゆっくり開いた。
「…ラスティ…?どうかしたかね。」
「おやつの時間です!隊長!!」
「…?」
「おやつの時間ですよ!ダメですよちゃんとおやつ食べないと体持ちませんからね!!気も短くなって良いこと無しですよ!だから食べるんです!お部屋に失礼しても構いませんね!?」
「あ…あぁ、入りたまえ。」
「失礼します!コーヒーでいいですか!」
「あぁ…そうだな…。そうしてもらおうか。」
「隊長、新しい軍紀を考えたんです!」
「ほう?」
「おやつを食べない子は減俸一週間!」
「…な…なかなか興味深いな。」
「わーん!隊長ぉぉぉー!!」
「ラッラスティ!?」
やっぱり隊長は話がわかりますね!!
【反省と言うよりむしろ言い訳】
これだけだと意味がわかりませんね。
明日に続きます☆
2004.05.30
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